今回は、私が発達障がいの方の支援の現場で感じたことを書かせて頂ければと思います。※今回のブログには個人が特定されたり、誰かの利益の侵害にならないように情報の取り扱いには細心の注意を払っております。
結論:当事者側にとっては最適な支援と出会えるかが大切。支援者側にとっては真摯に対応することが大切。
こんにちは。愛媛県西条市の行政書士開業準備中のチャンです。
今回は以前私が勤務させていただいていた相談員の仕事を通じて感じたことや、気づいたことをお話しさせて頂ければと思います。
「行政書士事務所のブログで発達障がいのこと?」と疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、誤解を恐れずに言えば、私は以前の職場で発達障がいの知識に触れれば触れるほど、これはこれまでの歴史や人類という存在の根幹に触れる部分があるのではないかと感じていました。
「人類存在に触れる」などと大袈裟な言い方をしましたが、もっと簡単に言い換えると「誰しもが無関係ではない分野」の知識だと思いました。あらゆる時代を超えて、また年齢やジェンダーや文化や職業を超えて、普遍的に影響を及ぼす知識なんではないかと、その様に感じていました。
つまり、行政書士という仕事をしていく上においても、お客さまや関係者さまはもちろん、私自身においても自分を振り返ったり顧みる際に、発達障がいに関連した知識を少し意識しておくと、少し違った部分から自分の考えに光をあてられるのでないかと思っています。
特に、私は行政書士+社会福祉士(+公認心理師)として情報を発信していこうとしているので、行政書士としての法務にプラスして、「福祉・心理的」な側面からブログを書くときに、発達障がいに関する部分は是非ともお伝えしたいことであります。
言うなれば、発達障がいに関しての興味や関心は、私の中でライフワークのような部分があります。
今回は発達障がいに関して初めてのブログなので、専門的な部分より、私が感じた感覚的な部分をお伝えできればと思います。
感覚的な部分と言いましても、あまり私自身の「主観」となりすぎずに、「専門知識」と「主観」の間をつなぐような感覚的なお話ができればと思います。(もちろん、守秘義務を守りながら)
そんな思いで、私の情報が誰かのご参考になれば幸いです!
少々前置きが長くなりましたが、それでは早速はじめていきましょう。
発達書がいの相談支援の現場で感じたこと
『発達障がい』という名称について
発達障がいと一口に言っても、ASD(自閉スペクトラム症)やADHDをはじめ、LDやチック症が含まれるのはご存じだと思うのですが、ICFやDSMまた日本の発達障がい者支援法などで微妙に分類が違うと思います。
また、近年は正式な病名ではありませんが、発達性トラウマ症など「トラウマ体験」を経た児童が「発達障がい」に類似した症状を示す場合も研究者から指摘されていると思います。
「発達障がい」という言葉一つとってもかなり多義的に解釈され得ると思うのですが、今回は、便宜上『発達障がい』という語に統一して、主にASDやADHDの特性を持つ方を指すこととします。
人と人とが関係する場での相談が多かった
私が担当させていただいた中で、やはり「学校」「職場」「家庭」でのトラブルが多かったです。
ある時に「これって結局、人と人とが関わる場所ばっかりじゃないのか」ということを思いました。
ASDなどは、コミュニティーションの障がいなどと言われることもあるようですが、やはり、人同士が交錯する場所で、何かが起こるということを如実に感じました。
成人の方の相談は深刻なものが多かった
幼児・児童でも、かなり困っておられるケースはあると思うですが、誤解を恐れずに言えば成人の方は切迫度や緊急度が高かった様に思います。
また、精神的な2次障がいなどを伴っておられる場合は、一体どの側面から支援を開始していけば良いのかが非常に難しいと感じました。
本人もそうですが、ご家族も一体どこに相談していけば良いのか分からない。あるいは、様々な場所に相談し尽くしたが「うちでは対応できません」と言われて、もうなすすべがない。そのような状態の方も一定数いらっしゃった様に思います。
2次障がい精神疾患をともなっている方も多かった
上の段落でも少し触れましたが、相談者の方で2次障がい的な症状を伴っている方も多かったです。
児童では、明確に精神的な疾患を伴っている方というよりは、不登校や、DBDマーチと言われるような行動面での特徴があったように思います。
成人の方だと、一般的に言われるように、依存症的な症状や金銭関係でのトラブル、また、精神疾患を患っている方も一定数はいらっしゃったかと思います。
まとめ
発達障がいの困りごとはどうすれば良いか?
幼児や児童の場合は『早期相談・早期支援』などと言うことが言われますが、私の実感では成人であっても『早期相談』はとても大切ではないかと思います。
ただ、一概には言えないのですが、幼児や児童の場合は最近では幼児健診や保育所・幼稚園、また小学校などから、発達障がいの可能性を指摘されたり(それが過剰だ、あるいは無関心だとか色々と批判はあるかとは思いますが)すると思うのですが、そもそも成人の場合は、その方のトラブルが発達障がいが原因なのかどうかすら認識されていない、という場面も多々あると思います。
書籍で読んだりした知識では「うちの社員が発達障がいじゃないか?」「会社の部下が発達障がいかもしれない」といった、会社の社長さんや上司の方から相談機関へ連絡される場合もあるようです。
当事者や家族が、お困りだがあまり発達障がいのことが想定されていない際は、例え些細なことであっても周りの方が代わりに支援機関に連絡してあげるのも有効なのかもしれません。
以下、思いつくままに支援方法などを箇条書きにしていきます。
どうすれば良いか?(幼児・児童の場合)
- まず、お住まいの市町などの支援機関に連絡をする
- 病院受診がしたいなら、愛媛で発達障がい専門の病院に問い合わせてみる
- しっかりと話を聞いてくれる相談員を見つける
- もし、学校との話し合いに行き詰まっているなら支援者に間に入ってもらったりするのも手段のひとつ
どうすれば良いか?(成人の場合)
- 自分の困り感や生きづらさが発達障がいに原因があるかどうか考えてみる
- インターネットなどの簡易の診断をまずは行ってみる(過信はしすぎない)
- 病院受診や専門機関への相談がためらわれるなら、まずは匿名で参加できるイベントなどに参加してみる
- 病院受診がしたいなら、愛媛で発達障がい専門の病院に問い合わせてみる
- 病院に抵抗があるなら就労系の相談機関などに相談してみる
- しっかりと話を聞いてくれる相談員を見つける
どうすれば良いか?(相談員の場合)
- 相手の話をしっかりと聞いてあげる
- 発達障がいの知識は日進月歩。常に、知識のアップデートを心がける。
- それぞれの専門職や、医療・保健・教育・福祉・法務など異なるバックボーンが互いに連携しあえる関係性を作る。
最後に
今回は色々と書いていて、最後は自分なりの提言めいたものを書いてしまい「いったいお前は何様なんだ!」とお叱りを受けてしまいそうですが、これはあくまで自分に対して備忘録的に記しているとご容赦頂ければ幸いです。
今後も当事務所としましては、日々情報のアップデートを心がけていきます。
少しずつではございますが、また発達障がいに関して自分なりに情報発信していければと思います。
今回も、付き合いありがとうございました。
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