自立支援給付って何?ざっくりとやさしく解説します。

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こんにちは、ハナハ行政書士・社会福祉士事務所の張です!

皆さんは「自立支援給付」って聞いたことがありますか?

もしかすると、あまり聞きなじみのない言葉かもしれません。

自立支援給付は障がいをお持ちの方の生活を支える大切な制度ですが、非常に複雑で分かりにくいです。

今回はそんな自立支援給付を、分かりやすくざっくりとしたものにはなりますが、かんたんに解説していきたいと思います。

それではよろしくお願いいたします。

目次

自立支援給付

障がいを持つ方への支援は主に18歳以上の方は「障害者総合支援法」、18才未満の方は「児童福祉法」にそってサービスがおこなわれます。

そして「障害者総合支援法」はおおきく「自立支援給付」と「地域生活支援事業」に分かれます。より詳しくは、別の記事をお読みください。

自立支援給付のポイント

自立支援給付は国がルールを定めて、実際には市町村がおこないます。

障がいを持つ方へ、全国で同じルールのサービスが受けられるためです。

そのサービスも、生活していくために必要なサービス(介護給付)や、仕事をしたりグループホームなどの生活の場を見つけたり(訓練等給付)と地域生活に密着したものです

障がいを持つ方への「後方支援」的な部分を持つ、地域生活支援事業とは、そのあたりに違いがあります。

自立支援給付の対象

基本的に対象となるのは、つぎの4つに当てはまる方です。

  1. 身体障がい者手帳を持つ方
  2. 療育手帳(愛の手帳)を持つ方
  3. 身体障がい者手帳を持つ方
  4. 指定難病の方

しかし、サービスの種類によっては、手帳が必要でない場合もあるため、一度、お住いの市町村の障害福祉課へ問い合わせるのが確実に確認する方法です。

自立支援給付のあらまし

さて、いよいよここから自立支援給付の具体的な中身に入っていきます。

おもに行われる自立支援給付はつぎの5つになります。

自立支援給付
  1. 介護給付
  2. 訓練等給付
  3. 相談支援
  4. 自立支援医療
  5. 補装具

それぞれの内容を詳しく解説していきます。

1:介護給付

介護給付という名前が、介護福祉(高齢者分野)を連想させるのでとてもややこしいのですが、障がい者支援の「介護給付」です。

介護給付は障がいをお持ちの方が日常生活上必要な支援を受けるためのサービスをいいます。

介護給付はつぎの9つになります。

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名前説明
①居宅介護
(ホームヘルプ)
障がいを持つ方の自宅で、入浴、排せつ、食事の介護等を行います。
②重度訪問介護
重度の肢体不自由者で常に介護を必要とする人に、自宅で、入浴、排せつ、食事の介護、外出時における移動支援などを総合的に行います。
③同行援護
視覚障がいにより、移動に著しい困難を有する人に、移動に必要な情報の提供(代筆・代読を含む)、移動の援護等の外出支援を行います。
④行動援護自己判断能力が制限されている人が行動するときに、危険を回避するために必要な支援、外出支援を行います。
⑤重度障害者等包括支援介護の必要性がとても高い人に、居宅介護等複数のサービスを包括的に行います。
⑥短期入所(ショートステイ)自宅で介護する人が病気の場合などに、短期間、夜間も含め施設等で、入浴、排せつ、食事の介護等を行います。
⑦療養介護医療と常時介護を必要とする人に、医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活の世話を行います。
⑧生活介護常に介護を必要とする人に、昼間、入浴、排せつ、食事の介護等を行うとともに、創作的活動又は生産活動の機会を提供します。
⑨施設入所支援(障害者支援施設での夜間ケア等)施設に入所する人に、夜間や休日、入浴、排せつ、食事の介護等を行います。

2:訓練等給付

訓練給付は、障がいをお持ちの方が地域で生活を行うために適性に応じて一定の訓練を提供されるサービスです。自立した生活ができるように機能や生活の訓練、また、仕事をするための就労に関する支援などがあります。

ちなみに、この訓練給付は高齢者の「介護保険」にはなく、障がい者支援サービスの特徴といわれたりします。

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名前説明
①自立訓練
(機能訓練・生活訓練)
自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間、身体機能又は生活能力の向上のために必要な訓練を行います。
②就労移行支援一般企業等への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。
③就労継続支援
(A型=雇用型、B型=非雇用型)
一般企業等での就労が困難な人に、働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。雇用型の「A型」と、非雇用型の「B型」があります。
④就労定着支援一般就労に定着した人に、就労に伴う生活面の課題に対応するための支援を行います。
⑤自立生活援助一人暮らしに必要な理解力・生活力等を補うため、定期的な居宅訪問や随時の対応により日常生活における課題を把握し、必要な支援を行います。
⑥共同生活援助
(グループホーム)
共同生活を行う住居で、相談や日常生活上の援助を行います。また、入浴、排せつ、食事の介護等の必要性が認定されている方には介護サービスも提供します。
さらに、グループホームを退去し、一般住宅等への移行を目指す人のためにサテライト型住居があります。

3:相談支援

相談支援は、障がいをお持ちの方や児童が、介護給付や訓練給付のサービス、または児童通所施設などをを利用するための「計画表」を作成したり、日常的な生活の相談を行ったりするサービスです。

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名前説明
①計画相談支援サービス利用支援
障がい福祉サービス等の申請に係る支給決定前に、サービス等利用計画案を作成し、支給決定後に、サービス事業者等との連絡調整を行うとともに、サービス等利用計画の作成を行います。

◎継続サービス利用計画
支給決定されたサービス等の利用状況の検証(モニタリング)を行い、サービス事業者等との連絡調整などを行います。
※障害児相談支援
(児童福祉法)
障害児支援利用援助
障がい児通所支援の利用申請手続きにおいて、障害児の心身の状況や環境、障害児または保護者の意向などを踏まえて「障害児支援利用計画案」の作成を行います。利用が決定した際は、サービス事業者等との連絡調整、決定内容に基づく「障害児支援利用計画」の作成を行います。

◎継続サービス利用計画
利用中の障害児通所支援について、その内容が適切かどうか一定期間ごとにサービス等の利用状況の検証を行い、「障害児支援利用計画」の見直しを行います(モニタリング)。また、モニタリングの結果に基づき、計画の変更申請などを勧奨します。
②地域移行支援障がい者支援施設、精神科病院、保護施設、矯正施設等を対処する障がい者、児童福祉施設を利用する18歳以上の者等を対象として、地域移行支援計画の作成、相談による不安解消、外出への同行支援、住居確保、関係機関との調整等を行います。
③地域定着支援居宅において単身で生活している障害者等を対象に常時の連絡体制を確保し、緊急時に必要な支援を行います。

4:自立支援医療

自立支援医療制度は、身体や精神の障がいを持つ方が、病院に通い治療を行うときに、医療費の自己負担額を軽減する公費な医療負担制度です。

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名前説明
精神通院医療
(実施主体は都道府県や指定都市)
精神通院医療は、うつ病や統合失調症などの精神疾患の診断があり、通院による継続的な治療が必要な人が申請・利用できる制度です。
※多くの自治体で中学生までは、「子ども医療」などの補助がありそちらの方が負担が軽くなることが多いようです。詳しくはお住いの自治体にお問い合わせください。
更生医療18歳以上身体障害者手帳が交付されている18歳以上の人で、その障害や症状を軽減するための手術や治療によって確実に効果が期待できる場合に利用できます。
育成医療18歳未満育成医療は、18歳未満で身体障害のある児童が、その障害や症状を軽減するための手術や治療によって確実に効果が期待できる場合に利用できます。

5:補装具

「補装具」とは障害を持つ方や児童、または難病患者の方の、身体機能をおぎなったり、またはその代わりになったりするもので、長期間にわたって継続して使用されるものです。

具体的な補装具の種類は、義肢、装具、車いす等です。

この制度では、その補助具の購入や修理に一定の金額を支給してくれる制度です。

具体的な、補助器具の一覧はしたのPDFをご覧ください。

まとめ

今回のは、障害者総合支援法の「自立支援給付」について、ざっくりとかんたんにではありますが解説させていただきました。

障がい福祉サービスの、おおまかのイメージだけでもお伝えできたらと思います。

より詳しくは、またべつの記事で解説していきたいと思います。

今回もお読み頂きありがとうございました。

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この記事を書いた人

1983年兵庫県川西市生まれ。行政書士・社会福祉士・公認心理師。福祉歴17年。放デイの施設長・児発管や、発達障がい者支援センターの相談員などを経験。自称「福祉が大好きな行政書士」。趣味はスイミング。好きな食べ物はラーメンと唐揚げ。最近ダイエット中。

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