- 「相続財産って何?」と悩んでいる人
- プラスの財産だけでなく、マイナスの負債があったらどうするか知りたい人
- 相続の基本的なことを知りたい人
「相続財産って何を指すの?」と思っていませんか?相続財産の基本について解説させて頂きます。
相続財産には大きく分けて、「相続税がかかる財産」「非課税財産」「債務」の3種類があります。それぞれ具体的にどの様なものがあるのかをみていきます。
この記事を読んで頂ければ、相続の財産についての基本的な知識が身に付きます。
相続人について知りたい方は以下の記事をお読みください。
相続財産って何?相続財産の基本知識
相続財産の種類一覧
相続財産とは、被相続人が亡くなった時に所有していたすべての権利や義務のことです。相続財産と遺産は同じ意味と考えて頂いて大丈夫です。亡くなった時のすべてを指すので、プラスの財産もあれば、マイナス財産もあります。プラスの財産にも相続税がかかるものとかからないものがあります。
相続財産の内訳:相続税がかかる財産・非課税財産・債務
相続財産は、まず大きくは「相続税のかかる財産」・「非課税財産」・「債務」の3つに分かれます。上の図の赤色の部分です。それぞれは以下のような内訳になります。
相続税がかかる財産
相続税のかかる財産は「プラスの財産」・「みなし相続財産」・「相続税がかかる贈与財産」に分かれます。それぞれについては、次の項目で詳しく解説します。
非課税財産(相続税がかからない財産)
仏壇・仏具や、墓地・墓石など、日常礼拝に用いるものなど、地方公共団体や公益法人に寄付したものは相続税がかからない財産とみなされます。
非課税財産 | 内容 |
---|---|
日常礼拝をしているもの | 生前から持っていた墓地・墓石・霊廟・仏壇・仏具など ※仏壇、骨董品の仏像などでも純金製など高額な価値があるものは除く |
寄付財産 | 相続税の申告期限までに国または地方公共団体や公益を目的とする事業を行う特定法人に寄付したもの |
公共事業用の財産 | 寺社の境内地など、公益を目的とする事業に使われることが確実なもの |
債務(マイナスの財産)
マイナスの財産として、個人の借金や滞納している税金などがあげられます。これらは相続の際に、プラスの財産から差し引かれて相続されます。
債務(マイナスの財産) | 内容 |
---|---|
借金 | 住宅ローンなどの借入金の残金、未払い金など |
保証債務 | 保証人、連帯保証人としての地位 |
公租公課 | 滞納している所得税、住民税、固定資産税、税金など |
祭式費用 | 通常の通夜、葬儀社や寺などに支払った葬式費用一式 ※香典返し、初七日、四十九日などの法要の費用は除く |
その他 | 損害賠償債務など |
相続税がかかる財産の内訳:プラスの財産・みなし相続財産・相続税がかかる贈与財産
相続税がかかる財産は「本来の相続財産(プラスの財産)」・「みなし相続財産」・「相続税がかかる贈与財産」に分かれます。上の図の緑色の部分です。
本来の相続財産(プラスの財産)
プラスの相続財産 | 内容 |
---|---|
現金・有価証券・債権 | 現金、銀行の預貯金債権、有価証券(株式、投資信託など)出資金、配当金、小切手、敷金返還請求権、貸付金請求権、損害賠償請求権、慰謝料請求権など |
不動産 | 家屋(賃家含む)、宅地(貸家建付地含む)畑、山林、投資用不動産(区分マンション・アパート)、事業用不動産(店舗・事務所)など |
不動産上の権利 | 借地権、地上権など |
動産 | 自動車、貴金属、宝石、家財、骨董品など |
その他 | ゴルフ会員権、リゾート会員権、特許権、著作権、商標など |
みなし相続財産
みなし相続財産とは、被相続人が亡くなった後に相続人に支払われる死亡保険金や死亡退職金など実質的に相続財産と見なされるものです。
みなし相続財産 | 内容 |
---|---|
死亡保険金 | 生命保険金、損害保険金など。相続人に支払われた場合だけ、非課税枠の適用を受けられる。 |
死亡退職金 | 退職金、功労金や、これに準ずる給与などで、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの。非課税枠の適用あり。 |
その他 | 生命保険契約に関する権利、定期金に関する権利など |
贈与財産
贈与財産は大きく2つに分かれます。①「暦年課税:被相続人が亡くなった日前3年(令和6年より7年)以内にもらった贈与財産」と、②「相続時精算課税制度の適用財産」の2つに分かれます。上の図の青色の部分です。
贈与税については、制度が非常に複雑なため、別途記事にまとめて解説します。
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